領収書を2枚に分けてもいいのか?~違法行為になるかも!?

ガッツポーズをする女性

こんにちは。
大阪発全国対応記帳代行 代表の藤田です。

大阪発全国対応記帳代行は、大阪から「オンラインで全国対応している」記帳代行サービスです。

皆さんは接客などをしていて、「領収書を2万円と4千円に分けてください」といったように、領収書を2枚に分けて発行してもらうようお願いされたことはないでしょうか?

領収書とは、商品やサービスの提供を受けた場合、それらの対価を支払ったことを証明する文書です。

対価を受け取った側にとっても、対価を受領したことを証明するものとなります。
つまり領収書があれば、支払い済みの代金を再請求されることを防ぐことになります。

では、領収書の分割、あるいは一部の代金にのみ領収書を発行してもらうことは、問題ないのでしょうか?

今回は領収書を2枚に分けることについてお伝えします。

領収書を2枚に分ける事例

領収書とお金と電卓
まずは、領収書を2枚に分けて発行するのはどんな場合があるかご紹介しましょう。
併せて問題がないかも見ていきます。

複数名で飲食した時や共通の知人への贈答品を購入した時など

このようなケースで、その代金を複数名で分割して支払った場合、自分の事業の経費にするために「自分が支払った金額で領収書がほしい」と希望する方もおられます。

たいていのお店は、支払金額の総額を超えない限りは領収書を複数枚発行してくれます。

このように、支払金額を何枚かに分割して領収書を発行したり、全額でなく一部の金額のみに対して発行したりすることは、問題はありません。

社内稟議にかける手間を省略したい時

サラリーマンの方が業務に必要な物品を購入する時、購入金額がある一定の金額を超えると、事前に社内稟議に諮らなければならないことがあります。

私が以前勤めていた会社では、1万円以上の物品購入の際は、事前に社内稟議に諮って代表の決済をもらわなければいけないという社内規定がありました。

そのため、社内稟議に諮る手間を省こうと、領収書を1万円以内の金額に分けて発行してもらっている社員もいました。

法的には問題はありませんが、会社によってはこのような事態を避けるために、社内規定で領収書を分けることを禁止している場合があります。

私が以前勤めていた会社でもそうでした。

他部署から回ってきた領収書をチェックして気が付いた時は、上司に報告してその社員に連絡し、社内稟議に諮ってもらっていました。

そして、代表の決済が下りるまでは精算をストップするという対応をしていました。
こうならないよう、社内規定はよく確認しないといけませんね。

発行側が領収書を2枚に分けたいと希望した時

領収書を発行する側が、領収書の分割をお願いすることもあります。
金額が5万円以上の場合は、領収書に収入印紙を貼る必要があるためです。

発行する側が領収書を分けて発行することを希望する理由の多くは、収入印紙代を節約するためと考えられます。

例えば金額が6万円であっても、領収書を3万円ずつ2枚に分けて発行すると、収入印紙を貼る必要はありません。

こうすることで収入印紙代を節約することができます。

この場合は税法上の問題はありません。
発行する側のコスト削減には賢い方法であるといえます。

ただし、領収書を受け取る側にとっては領収書を分割したことにより、税務調査が入った際に経費として確認を取ることが難しくなるリスクがあることは認識しておきましょう。

領収書を2枚に分けると違法行為になる事例

電卓と小銭
最後に、領収書を2枚に分けると違法行為になる事例をご紹介します。

10万円以上の買い物を2枚以上の領収書に分け、10万円未満の領収書にすると違法行為(脱税)になります。

10万円以上で購入した物は、会計上、原則として「固定資産」として処理しなければならないからです。

固定資産扱いになるものは、購入した際に支払った金額の全部をその年の経費にすることはできません。

数年に渡って、決められた額を減価償却費として経費で落とす必要があります。

例えば12万円のパソコンを買った場合、12万円全額をその年の経費で落とすことはできません。

3万円ずつ4年に渡って減価償却費で経費として落とすことになります。

「全額今年の経費にしたい」や「減価償却の処理がめんどくさい」といった理由で、お店に頼んで領収書を6万円ずつ2枚に分けてもらい、10万円未満の領収書にします。

そうやって、固定資産ではなく消耗品費として、その年に全額を経費で落とそうとするわけです。

しかし、こうしたやり方は、はっきりいって脱税です。
本来であれば、購入した年に計上する経費は3万円なのに、12万円を計上するわけですから。

個人なら所得税法違反、法人なら法人税法違反になります。
絶対にやめましょう。

まとめ

貸借対照表
領収書を複数枚に分けることが違法行為になる場合もありますので、十分気を付ける必要があります。

しかし、印紙税の節税につなげることは可能ですので、うまく活用しましょう。

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藤田 精二
株式会社ビーバーム 代表取締役、大阪発全国対応記帳代行 代表。起業家(主に小規模企業や個人事業主)を対象に経理業務のサポートを行っている。会計ソフトへの入力サポートや入力代行、経理業務のコンサルティングの他、クライアントの事務所に定期的に出向いてのサポートも行う経理のプロ。